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The Style Council全曲解説 [Kindle版]

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凡例

(ヴァージョン名)←公式のものが存在しない場合便宜的に付けた場合もある
Hon Councilers ←参加メンバー。特筆されない場合ドラムはSteve White、バッキング・ヴォーカルはDee C. Lee。(時期によってはHon CouncilerとしてWhiteやLeeも記載する)
主な収録作品←シングル、オリジナルアルバムと公式度の高い編集盤を優先して記載。
解説←独自の独断と偏見に満ちた解説。
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2014年3月23日日曜日

Mick's Up

(Single Version)
Percussions : Zeke Manyika 

収録作品
 12" Single "Money-Go-Round"
 album "Introducing"
 CD "Here's Some That Got Away"
 7" & CD EP "Mick Talbot is Agent '88"

 「Mick's~」シリーズ1曲目。ほとんどミックひとりのオーバーダブで演奏されたと思われるオルガンジャズ。バックにはジャズクラブ風のノイズが挿入されていて、スノビズムさえ感じるほどクール。ピアノとシンバルだけをバックにオルガンで奏でられるメロディはおそらくラムゼイ・ルイスのヴァージョンのThe In Cloudにインスパイアされていると思われる。パーカッション奏者のクレジットは無いが、シンバルのみとは言え複雑なプレイが聴けるのでポールではないと推測した。

 元々Money-Go-Roundの12インチのみ収録。Introducingにも収められた。

(Live Version)
Bass : Paul Powell

収録作品
 CD "In Concert" (1987 Hammersmith Odeon)
 DVD "Far East and Far Out" (1984 Nakano Sunplaza Hall)

  84年のライヴではミック、ヘレン・ターナー(P)、スティーヴの3人を中心にプレイされ、終盤にホーンセクションが乱入しソロ合戦を繰り広げるというアレンジ。サビとエンディングにはベースも加わるが、アンソニー・ハーティではなくポールが担当。これもPost Modernで観れる。

 また、アルバムIn Concertには87年Renessanceツアーのライヴヴァージョン(表記のパーソネルはこのヴァージョンのもので、シングルWantedで弾いていたPaul Powellがツアーに参加したのはこの時期のみ)が収められたが、ここでのテイクはよりジャズ色が増しており、実は俺がラムゼイ・ルイスからの影響に気付いたのもこれを聴いてから。後半4ビートになる部分ではジャニスのMove Over風のメロディが聴けるのも楽しい。

 余談だが、87年ツアー前半はジャズ・レネゲイズ専念のためバンドを離れていたホワイティが復帰してプレイしている時期のテイクが選ばれているのも、個人的には嬉しい。

Headstart For Happiness

(Single Version)
収録作品
 12" Single "Money-Go-Round"
 album "Introducing"

  アコースティックギターとオルガン、クラップだけをバックに演奏されるオリジナルヴァージョン。サビのあとのブリッジ部分は出来ておらず、Heaadstart back to youの歌詞のあとすぐに第3ヴァースに突入する。ヴォーカルもポールひとり(ハーモニーも自分で重ねていると思われる)で、非常にシンプルな印象。

 日本ではMoney-Go-Roundのシングル、12インチ共にリリースされなかったのでIntroducingに収録された。


(Album Version) 
Vocals : Dee C. Lee 
Trumpet : Barbara Snow 
Tenor Saxophone : Hillary Seabrook 

収録作品
 album "Cafe Bleu"
 7" & CD EP "Cafe Bleu"

 アルバムCafe Bleu用にリメイクされたテイク。ギターもエレキギターになり、ホーンを含むフルバンドで演奏されている圧倒的にゴージャスなヴァージョン。アルバム終盤を盛り上げる役割を担うかたちとなった。

 最初のヴァースをかなりフェイクさせて歌うのがミック、最終ヴァースとハーモニーをディー、それ以外をポールがメインで歌うかたちになっている。また、前述のブリッジ、You'll Find~からの部分はこのヴァージョンで付け加えられている。

 イントロの笑いは何だ?

(Live Version)
Tenor Saxophone : Billy Chapman
Alto Saxophone : Mike Mower
Trombone : Chris Lawrence
Trumpet : Guy Barker
Trumpet : Stewart Prosser
Keyboards : Helen Turner
Bass : Camelle Hinds
Percussions : Steve Sidelnyk

収録作品
 album "Home and Abroad" (1985 Internationalists Tour)
 DVD "The Style Council on Film" (1985 Wembley Arena)
 DVD "Far East and Far Out" (1984 Nakano Sunplaza Hall)

 ライヴでも83〜85年頃まで頻繁に演奏され、基本的にはアルバムヴァージョンのアレンジが採用されている。CDではHome and Abroadで聴けるが(映像はShow Bizでも)、この時期はミックのヴォーカルパートがフェイクせず、オリジナル通り(シングルでポールが歌うライン)に戻されている。

 84年ツアーのヴァージョンはこれもPost Modernで観ることが出来るが、こちらはミックがアルバム通りにフェイクし、また、ディーのパートは勿論、ジェイン・ウィリアムスンが担当している。

 また、初期のテレビ出演などではミックとポール二人でシングルヴァージョンが演奏されることもあった。
 また、83年のBBCライヴではアコースティックアレンジ(ミックはピアノ)だがアルバムヴァージョンの構成、アルバム通りディーが参加、ミドルのYou'll find〜の部分がアカペラで歌われるという珍品が演奏されたこともある。

Money-Go-Round

(Single Version / Part 1 / Part 2)
Drums : Zeke Manyika 
Bass : Jo Dworniak 
Backing Vocals : Dee C. Lee 
Percussion : Spegos 
Trombone : Annie Whitehead 
Trumpet : Guy Barker 

収録作品
 7" Single "Money-Go-Round" (Parts 1 & 2)
 12" Single "Money-Go-Round" (Full Length Version)
 album "The Sound of the Style Council" (Part 1)
 album "Greatest Hits"(Full Length Version)

 TSC2枚目のシングルはジャムセッションから発展して作られたファンクナンバー。オリジナルヴァージョンは7分を超える演奏で、7インチでは両面に分けてPart1 + Part2としてリリース(ただしpart 1は一部間奏がエディットされている)。もちろん、JBやアイズレーのシングルに影響を受けたウェラーが「やりたかった」だけである可能性は極端に高い。

 D.C.リーが初参加しているのはトピックだが、ここでウェラー/タルボットに次ぐフィーチャーをされているのはトロンボーンのアーニー・ホワイトヘッド。イントロから既に目立っているが、印象的なソロが随所に出てくる。

 オリジナルヴァージョンは現在Greatest Hitsに収録。それ以前、CDでは(ボックスも含め)各種リミックスしか聴けなかった。7インチヴァージョンのパート1は一部のコンピレーションで聴けるが、パート2単体ではCD化されていない。 

(Live Version / Money-Go-Round Medley)
Vocals : Junior Giscombe 
Tenor Saxophone : Billy Chapman
Trombone : Chris Lawrence
Trumpet : Guy Barker
Trumpet : Stewart Prosser
Keyboards : Helen Turner
Bass : Camelle Hinds
Percussions : Steve Sidelnyk

収録作品
(Money-Go-Round Medley)
 12" Single "The Lodgers" (1985 Liverpool)
 album "In Concert" (1985 Wembley Arena)
(Money-Go-Round)
 DVD "Far East and Far Out" (1984 Nakano Sunplaza Hall)
 DVD "Live at Full House" (1987 Capitol, Hannover)

 ライヴでは、83〜84年及び87年ツアーにおいては単体で演奏。ホワイティのドラムから始まるアレンジになっていることが多かった。クリス・ローレンスがホワイトヘッドのパートを受け継いでいる。勿論この時期のコーラスはディーではなくジェイン・ウィリアムスン。

 87年ヴァージョンは後述のClub Mixに近いアレンジ。ミックのエレピがフュージョンっぽいプレイに近づいている印象。

 どちらもCD化はされていないが、Post Modernのビデオで84年ヴァージョンを、Live at Full Houseで87年ヴァージョンを観ることが出来る。

  85年は通称Money-Go-Round Medleyとして、Soul Deep、Strength of Your Natureへと続くアレンジになっていた。イントロはスネア一発か短いフィルインになっていて、シンプル化している。

 長さは切り詰められ、3曲メドレーで6分台の演奏となっている。このアレンジはThe Lodgers EPやIn Concertで聴けるが、後者はビデオShow Biz収録のSoul Deep Medleyの完全版である。ビデオでは何故かこの曲がカットされ、Soul Deepからスタートする編集になっているのだ(現行のDVD、The Style Council on Filmでも同じ)。

 なお、表記の演奏メンバーはIn Concert収録ヴァージョンのもの。Lodgers EPのヴァージョンはホーンが不参加。

(Club Mix)
収録作品
 mini album "Introducing"

  Introducing収録のヴァージョンはバート・ベヴァンズによるリミックスで、Club Mixと名付けられ、イントロがベースソロから始まるように編集されている。元々はオランダとオーストリアでリリースされた12インチ(プロモ盤?)に収録されたヴァージョンだったらしい。そのときはDance Mixとクレジットされていた。

 クラブ・ミックスと言うだけあって若干タイトになった印象こそあるものの、それ以外は一部ウェラーのヴォーカルやエンディングにディレイがかかっている程度で、大きく編集やサウンドが違うと言うほどのものではない。むしろ全般にすっきりして聴きやすい印象さえある。前述12インチ以外ではこのアルバムのみに収録。

 (Parts 1 & 2 Bert Bevan's remix)
 album "Complete Adventures of The Style Council"

  ボックスセットComplete Adventures収録のヴァージョンは初登場のミックス。Club Mix同様ベヴァンズが手がけていて、こちらもリズムがタイトにミックスされている。イントロはいきなりホーンのリフからスタートする編集。ミックス上の抜き差しでベースソロのパートが登場したり、後半で一部ウェラーのリードがカットされ、ディーのソロヴォーカルになるなど、こちらは結構印象が違う。

 リミックス時期は不明だが、ボックスセットのために新たに制作したものではなく、Club Mixと同時期に作られた未発表リミックスではないかと推測される。

('88 remix)
 album "Singular Adventures of the Style Council"
 
  Singular Adventures収録のヴァージョンは、オープニングから明らかにCost of Loving以降っぽいシンセ(=DX7っぽい)がオーバーダブされていて、更にディーのスキャット(新規録音)が入るなど、大胆な変更が為されている。但し、リミックス等のクレジットは特にない。ウェラーのヴォーカルも新録。リリース当時は違和感が大きかった。現在はこのアルバム自体がGreatest Hitsに取って代わられてしまったので、実は意外に貴重なヴァージョンとなってしまったかもしれない。