電子書籍版

このブログの電子書籍ヴァージョンを発売中!。
Amazon Kindle Storeで300円。

The Style Council全曲解説 [Kindle版]

内容も改訂、その他付録コンテンツも大量に増補しました。
是非読んでみて下さい。

凡例

(ヴァージョン名)←公式のものが存在しない場合便宜的に付けた場合もある
Hon Councilers ←参加メンバー。特筆されない場合ドラムはSteve White、バッキング・ヴォーカルはDee C. Lee。(時期によってはHon CouncilerとしてWhiteやLeeも記載する)
主な収録作品←シングル、オリジナルアルバムと公式度の高い編集盤を優先して記載。
解説←独自の独断と偏見に満ちた解説。

2014年3月23日日曜日

Money-Go-Round

(Single Version / Part 1 / Part 2)
Drums : Zeke Manyika 
Bass : Jo Dworniak 
Backing Vocals : Dee C. Lee 
Percussion : Spegos 
Trombone : Annie Whitehead 
Trumpet : Guy Barker 

収録作品
 7" Single "Money-Go-Round" (Parts 1 & 2)
 12" Single "Money-Go-Round" (Full Length Version)
 album "The Sound of the Style Council" (Part 1)
 album "Greatest Hits"(Full Length Version)

 TSC2枚目のシングルはジャムセッションから発展して作られたファンクナンバー。オリジナルヴァージョンは7分を超える演奏で、7インチでは両面に分けてPart1 + Part2としてリリース(ただしpart 1は一部間奏がエディットされている)。もちろん、JBやアイズレーのシングルに影響を受けたウェラーが「やりたかった」だけである可能性は極端に高い。

 D.C.リーが初参加しているのはトピックだが、ここでウェラー/タルボットに次ぐフィーチャーをされているのはトロンボーンのアーニー・ホワイトヘッド。イントロから既に目立っているが、印象的なソロが随所に出てくる。

 オリジナルヴァージョンは現在Greatest Hitsに収録。それ以前、CDでは(ボックスも含め)各種リミックスしか聴けなかった。7インチヴァージョンのパート1は一部のコンピレーションで聴けるが、パート2単体ではCD化されていない。 

(Live Version / Money-Go-Round Medley)
Vocals : Junior Giscombe 
Tenor Saxophone : Billy Chapman
Trombone : Chris Lawrence
Trumpet : Guy Barker
Trumpet : Stewart Prosser
Keyboards : Helen Turner
Bass : Camelle Hinds
Percussions : Steve Sidelnyk

収録作品
(Money-Go-Round Medley)
 12" Single "The Lodgers" (1985 Liverpool)
 album "In Concert" (1985 Wembley Arena)
(Money-Go-Round)
 DVD "Far East and Far Out" (1984 Nakano Sunplaza Hall)
 DVD "Live at Full House" (1987 Capitol, Hannover)

 ライヴでは、83〜84年及び87年ツアーにおいては単体で演奏。ホワイティのドラムから始まるアレンジになっていることが多かった。クリス・ローレンスがホワイトヘッドのパートを受け継いでいる。勿論この時期のコーラスはディーではなくジェイン・ウィリアムスン。

 87年ヴァージョンは後述のClub Mixに近いアレンジ。ミックのエレピがフュージョンっぽいプレイに近づいている印象。

 どちらもCD化はされていないが、Post Modernのビデオで84年ヴァージョンを、Live at Full Houseで87年ヴァージョンを観ることが出来る。

  85年は通称Money-Go-Round Medleyとして、Soul Deep、Strength of Your Natureへと続くアレンジになっていた。イントロはスネア一発か短いフィルインになっていて、シンプル化している。

 長さは切り詰められ、3曲メドレーで6分台の演奏となっている。このアレンジはThe Lodgers EPやIn Concertで聴けるが、後者はビデオShow Biz収録のSoul Deep Medleyの完全版である。ビデオでは何故かこの曲がカットされ、Soul Deepからスタートする編集になっているのだ(現行のDVD、The Style Council on Filmでも同じ)。

 なお、表記の演奏メンバーはIn Concert収録ヴァージョンのもの。Lodgers EPのヴァージョンはホーンが不参加。

(Club Mix)
収録作品
 mini album "Introducing"

  Introducing収録のヴァージョンはバート・ベヴァンズによるリミックスで、Club Mixと名付けられ、イントロがベースソロから始まるように編集されている。元々はオランダとオーストリアでリリースされた12インチ(プロモ盤?)に収録されたヴァージョンだったらしい。そのときはDance Mixとクレジットされていた。

 クラブ・ミックスと言うだけあって若干タイトになった印象こそあるものの、それ以外は一部ウェラーのヴォーカルやエンディングにディレイがかかっている程度で、大きく編集やサウンドが違うと言うほどのものではない。むしろ全般にすっきりして聴きやすい印象さえある。前述12インチ以外ではこのアルバムのみに収録。

 (Parts 1 & 2 Bert Bevan's remix)
 album "Complete Adventures of The Style Council"

  ボックスセットComplete Adventures収録のヴァージョンは初登場のミックス。Club Mix同様ベヴァンズが手がけていて、こちらもリズムがタイトにミックスされている。イントロはいきなりホーンのリフからスタートする編集。ミックス上の抜き差しでベースソロのパートが登場したり、後半で一部ウェラーのリードがカットされ、ディーのソロヴォーカルになるなど、こちらは結構印象が違う。

 リミックス時期は不明だが、ボックスセットのために新たに制作したものではなく、Club Mixと同時期に作られた未発表リミックスではないかと推測される。

('88 remix)
 album "Singular Adventures of the Style Council"
 
  Singular Adventures収録のヴァージョンは、オープニングから明らかにCost of Loving以降っぽいシンセ(=DX7っぽい)がオーバーダブされていて、更にディーのスキャット(新規録音)が入るなど、大胆な変更が為されている。但し、リミックス等のクレジットは特にない。ウェラーのヴォーカルも新録。リリース当時は違和感が大きかった。現在はこのアルバム自体がGreatest Hitsに取って代わられてしまったので、実は意外に貴重なヴァージョンとなってしまったかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿