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The Style Council全曲解説 [Kindle版]

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凡例

(ヴァージョン名)←公式のものが存在しない場合便宜的に付けた場合もある
Hon Councilers ←参加メンバー。特筆されない場合ドラムはSteve White、バッキング・ヴォーカルはDee C. Lee。(時期によってはHon CouncilerとしてWhiteやLeeも記載する)
主な収録作品←シングル、オリジナルアルバムと公式度の高い編集盤を優先して記載。
解説←独自の独断と偏見に満ちた解説。

2014年3月24日月曜日

Shout to the Top

(Short / Long Version)
Hon Councilers:
Bass : Kevin Miller
Vocals : Dee C.Lee & Alison Limerick
Strings Arrangement : John Mealing

収録作品
 7" Single "Shout!" (Short Version)
 album "Singular Adventures of the Style Council" (Short Version)
 CD "Ultimate Collection" (Short Version)
 12" Single "Shout!" (Long Version)
 album "Greatest Hits" (Long Version)

 Shout to the TopのシングルともShout! EPともとれるかたちでのリリース。典型的な「ディスコ・ビート」にカーティス・メイフィールドなどの影響が強そうなストリングスが乗った、またしても「必殺!」なポップナンバーで、例によって日本ではフリッパーズ・ギターや佐野元春に多大な影響を与えた。リフが覚えやす過ぎる上に、一度聴いたらもう「しゃっとぅざとっ!しゃっ!」って一緒に歌いたくなるサビ。当然のように売れた。なお、バッキング・ヴォーカルはディーと、後にJTQに参加してアシッド・ジャズ周辺やソロシンガーとしてもで活躍するAlison Limerick。

 この曲の7インチヴァージョンはフェイド・アウトが早い。12インチでは「Shout〜」とポールが歌うところまで収録されていて4分10秒ほどになっているが、7インチではその前、3分半くらいで終わる。

(Vision Quest Soundtrack Version)
収録作品
 US album "Internationalists" (edit)
 Japan album "Our Favourite Shop"
 Original Soundtrack "Vision Quest"

 基本的なテイクはひとつだが、この曲には幾つかのヴァージョン違いがある。全て参加メンバーは同じなのでHon Councilersの表記は省くが、紹介していこう。

 US盤Internationalistsと日本盤のOur Favourite Shop(アナログ及び初期CD)に収録されたこの曲はシングルとはヴォーカルが全くの別テイクになっている。1コーラス目の「I'm not impress at all」の語尾の歌い回しが全く違うので解りやすいと思う。演奏は同じ。

 これはVision Questのサウンドトラックに入っていたヴァージョンで、当時の日本盤LPのライナーノーツにはそう記載されていた。サントラと日本盤LPは12インチヴァージョンと同じ長さだが、US盤LPとカナダ盤12インチに入っているヴァージョンは20秒ほど短い。

(U.S.A.Remix)
収録作品
 CD "Our Favourite Shop ('98 Remaster)"
 CD "Our Favourite Shop (Deluxe Edition)"

 98年リマスター以降のOur Favourite Shopのボーナストラック(D.E.にも)として収録されているヴァージョンで、このミックスはドラムパートが完全に別テイクで、通常テイクだと2,4拍目に入ってるスネアが4拍目のみとなり、また、部分的にタムのフィル・インが入るなど、ビートの感じが全く違っている。ベースも録り直しているように聞こえる(カーメルのプレイっぽいのは気のせいか?)し、ヴォーカルもシングルヴァージョンに近いが、声の聞こえ方が全然違うし、2ndヴァースにハーモニーも入っている。

 このヴァージョンの初出がどうしても解らない。国内盤CD "The Sound of the Style Council"のライナーノーツにはこのヴァージョンをヴィジョン・クウェストのサントラヴァージョン(国内盤LPヴァージョン)のように記載しているが、誤りである。

(Instrumental)
収録作品
 7" Single "Shout!"
 CD "Our Favourite Shop (Deluxe Edition)"

 12インチヴァージョンのヴォーカルトラックを抜いたもの。コーラスパートは入っているので、所謂「カラオケ」として使える。Our Favourite Shop D.E.で初CD化。

(Live Version)
Tenor Saxophone : Billy Chapman
Alto Saxophone : Mike Mower
Trombone : Chris Lawrence
Trumpet : Guy Barker
Trumpet : Stewart Prosser
Keyboards : Helen Turner
Bass : Camelle Hinds
Percussions : Steve Sidelnyk

収録作品
 album "Home and Abroad" (1985 Internationalists Tour)
 DVD "The Style Council on Film" (1985 Wembley Arena)
 DVD "Live at Full House"  (1987 Capitol, Hannover)

 ライヴでは全く別のアレンジに変更された。ディスコビートだったこの曲が3連系のリズムに変わり、よりソウルっぽさは増したようだ。リフの合間に入るスティーヴ・シドルニクのコンガが印象的。CDやビデオにも収録されたウェンブリーのライヴでは生のストリングスが参加して、更にゴージャスなサウンドになっている。通常のライヴではヘレンがストリングスパートをシンセで演奏していた。

 オリジナル通りのビートをフィーチャーしたライヴ演奏は84年のテレビ出演で確認出来る。また、ウェラーのソロツアーでも(だいぶ骨っぽくはなったが)元通りのリズムで再登場している。

 87年のツアーでも演奏された。この時もシャッフルのアレンジで、85年のヴァージョンと殆ど変わらない印象。

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