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The Style Council全曲解説 [Kindle版]

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凡例

(ヴァージョン名)←公式のものが存在しない場合便宜的に付けた場合もある
Hon Councilers ←参加メンバー。特筆されない場合ドラムはSteve White、バッキング・ヴォーカルはDee C. Lee。(時期によってはHon CouncilerとしてWhiteやLeeも記載する)
主な収録作品←シングル、オリジナルアルバムと公式度の高い編集盤を優先して記載。
解説←独自の独断と偏見に満ちた解説。

2014年3月24日月曜日

My Ever Changing Moods

(Single Version / 12" Version)
Hon Councilers:
Bass Synth : Peter Wilson
Trumpet : Barbara Snow
Saxophone : Hilary Seabrook

 収録作品
 7" Single "My Ever Changing Moods" (7" Version)
 CD "Collection" (7" Version)
 12" Single "My Ever Changing Moods" (12" Version)
 CD "Singular Adventures of the Style Council" (12" Version) 

 多くのひとはTSCの代表曲と言えばコレをあげるだろう(またはShout To The Topか、Long Hot Summer)。「よく思いついちゃったな」って程キャッチーなメロディとサウンドを合わせ持った、まさしく会心の作。ラテン風のメロディを凄くわかりやすく聴かせ、世界各国でヒットし、特に日本では(先に述べたSolid Bond~とともに)「渋谷系」の強力な元ネタのひとつにもなった。

 ベースパートはジャム時代からアレンジメントなどでも関わっていたピーター・ウィルスンによるシンベ。ドラムとの組み合わせもよく練られたパーカッションパートは全てホワイティによるもので、彼はこのシングルから晴れてHon Councilersから(準)メンバー扱いへと昇格している。

 7インチヴァージョンでは最終ヴァースの前にフェイド・アウトし、1分半ほど短くなっている。ほとんどのベストには12インチヴァージョンが収録。Collectionで7インチが聴ける。

(Album Version)
収録作品
  album "Cafe Bleu" 

 Cafe Bleuのために再録音されたヴァージョンで、完全にアレンジを変更、ミックのピアノだけをバックにポールがソロで歌う、「バラード・ヴァージョン」とでも言うべきものに変貌。結果として本来のメロディそのものの良さが際立っている。「どちらも大好き」と言う人は多い筈だ。ちなみに、この両ヴァージョン、聴いた印象は全く違うが実はテンポはそれほど違わない。

 アメリカ盤LP My Ever Changing Moodsにはこちらではなくシングルヴァージョンが入っているので注意。

(Live Version)
Hon Councilers:
Bass : Camelle Hinds 
Keybords : Helen Turner 
Percussions : Steve Sidelnyk 
Trumpet : Stewart Prosser & Guy Barker 
Trombone : Chris Lawrence 
Saxophone : Billy Chapman & Mike Mower

収録作品
 album "Home and Abroad" (1985 Internationalists Tour)
 CD "In Concert"(1984 Nakano Sunplaza Hall)
 DVD "Far East and Far Out" (1984 Nakano Sunplaza Hall)
 Limited 7" Single "NME EP" (1985 Liverpool)

 リリース前の83年から87年のツアーまで演奏され続けた。

 基本形はシングルヴァージョン。84年までは12インチ準拠のフルヴァージョンで演奏しているが、85年になると最終ヴァースをカットしてエンディングに向かう7インチに近いサイズにアレンジ変更している。表記のメンバーは85年(Home and Abroad)のもの。NME付録の7インチで聴けるリバプールでのホーン抜きのヴァージョンは興味深い。シンセなどであまり積極的に補っている印象がないのだ。

 87年ヴァージョンはメンバーも違うためグルーヴ感もかなり違うのだが、こちらはホーンをシンセで代用している(サックスのみ生か?)。このフレーズが少し違うので微妙な違和感が……。

 83〜4年のライヴでは本編でシングルヴァージョン、アンコールラストでアルバムヴァージョンを演奏する、というコトもやっていた(公式にもリリースされた中野サンプラザのヴァージョンなど)。つまり本人達も自分たちのテーマ曲と言うような認識があったと言うことだろう。

 83年にはアルバムヴァージョンのアレンジで、ゲストヴォーカルにエルヴィス・コステロを迎えたパフォーマンスも行っている。この時点で既にこのアレンジが存在したという事実も興味深い。他にもアルバムヴァージョンのアレンジでディーのコーラス入りとか、ピアノソロがバックなのにシングルヴァージョン風のノリがあるヴァージョンとか、ヴァリエーションは多い。

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